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私のリズム -ジブンらしい仕事、ジブンらしい服-

自分らしく生きることは、自分らしく仕事をすること。自立した女性が日々どんな風に暮らし、どんな風に仕事と向き合い、そして、どんな服を着るのか。その暮らしの“リズム”を追うことで、大人の女性がより輝くための秘密を探ります。

今回ご登場いただくのは、フォトグラファーの6151さん。

サービス開始当初からはじめたインスタグラムが評判を呼び、10万人を超えるフォロワーを抱えるまでに至った結果、プロの写真家として独立———そんな、SNS時代を象徴するようなサクセスストーリーが生まれた背景にせまります。

6151(ロクイチゴイチ)

女性らしい感性で日常の風景を切り取るインスタグラムが人気の、コーヒーをこよなく愛するフォトグラファー。有名ブランドのイメージフォト撮影などを手がけるかたわら、写真展やワークショップの開催を通じ写真の楽しさを広く伝える活動にも取り組む。

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ボートネックブラウス ¥22,680

イレギュラーヘムスカート ¥28,080

モノ作りが好きだった。

もともと創作活動をしていたんです。写真にのめり込む前は海外のアンティーク生地を使った小物なんかを作って、売ったりしていました。意外と評判が良くて、雑誌なんかでも取り上げられたりしたんですよ。それで作品を作って、撮って、サイトに出品していたんですけど、その頃から写真の画角とか、光の当て方とかに凝りはじめてしまって、何時間でも時間を費やしていましたね。自分の世界に入り込んでしまうと止まらない、みたいな。

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でも、なにかひとつのことをストイックにやっているときでも、他におもしろそうなことがあったらすぐ「私もやりたいー!」ってなっちゃうんですよね。なのでこれまでの自分を振り返ると、気になる事はまず「上手くできるかわからないけど挑戦してみる」という姿勢が強くあった気がします。映像を作って、YouTubeに載せていた時期もあるんですけど、規約違反のメールが届いていることに気が付かなくて、アカウントを停止されてしまって。使っていた曲がダメだったみたいです(笑)。

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インスタグラムとともに成長。

インスタグラムはアプリがリリースされてから、わりとすぐにダウンロードしました。職場の女の子で、よく一緒にサボってる子がいたんですけど(笑)、その子に「これおもしろいよ!」って教えてもらったんです。そこから、もともと写真が好きだったっていうのもあって、どんどんハマりました。なので、6〜7年ぐらいはインスタグラムをやっていますね。最初のころは日本人が全然いなくて外国人ばっかりだったんですけど、もうすべてがなんだか爽やかに見えて。そういう人から英語で「cool!」とかコメントされると嬉しいし、私もいろんな写真を見て「素敵!Like!」って押してまわっていたんですけど、そんななかでまた創作モードのスイッチが入って、写真の出し方をストイックに考えるようになったんです。

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写真=人生。

インスタグラムって、いろんなフィルターがあるじゃないですか。昔はフレームも選べたんですよね。撮った写真を、どういうフィルター加工でより良く見ようか、その写真にどのフレームを合わせようか、っていうことを、すごく考えていました。でもいろいろ試していくなかで気づいたのは、自分が写したい世界観は生きる中で出会う偶然のような瞬間や他愛なくてどこにでもある「誰もが見た事のあるような光景」で、ドキュメンタリーな部分を多く残したいという想いでした。今日持ってきたカメラはハッセルブラッドのフィルムカメラなんですけど、フィルムカメラって、現像するまではどんな写真になるか分からないし、その時のありのまましか撮れないんですよね。だから、今主流のデジタルみたいにすぐ加工できたりはしないですけど、リアリティのある写真になる。

だからデジタルで撮影するときも、ありのままを自然に切り取ろうと心がけています。ただ、見たものをそのまま撮るだけだと、良いものというか、心に響くものは撮れないので、伝え方と仕上がりのイメージはよく考えます。私は「写真=人生」ってよく言っているんですけど、少し角度を変えるだけで、見え方が全然変わってくると教えてくれたのは写真だったんですよ。

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(インタビュー当日、6151さん撮影)

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写真が導いた私の光。

もともと好きで撮りはじめた写真ですけど、今は「自分しか知らない記憶を、誰かと共有する為の記録」という存在になっています。自分が心動かされた景色を、同じ場所にいなかったたくさんの人と記憶できるということが、すごく嬉しくて。その喜びは、自分の人生に差す一筋の光だったんです。自分の写真をきっかけにいろいろな人が繋がっていって、それがまた誰かの光になるーーーそう願いながら夢中で写真を撮り続けていたら、今の仕事に辿り着きました。辿り着いたというよりも、たくさんの光に導いてもらったなぁ、という感じですね。インスタグラムで出会った人たちからは、本当にたくさんのことを教えてもらったんです。

「この写真がいいよ!」とか、自分が何かしたいって言った時に「こういう場合はこうすればいいよ!」とか。写真に導いてもらった仲間が、たくさんいますね。

まだまだ写真については模索中なので、これからもいろいろな人の導きを大事にしながら、自分を信じて真摯に向き合っていきたいです。

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フリーになって1年目。365日休みはなし。

働くのは嫌い…とよく口にするんですが、基本的には根っからの社畜気質なので、なんだかんだ夢中でやっちゃうんですよね。だから、「仕事 = 真剣に遊ぶ」に変換して、楽しむようにしています。「大人が本気出して遊んだら、おもしろい事しか起こらないよ!」って信じてやっている仕事は、子どもの頃に試行錯誤を繰り返しながら夢中で遊んだ、あの時間にも似ているなぁと。そんな感じで仕事をしていたら、昨年は休みがなかったんですよ。フリーに転向してまだ1年なのにとてもありがたいですし、超楽しかったです!ただ、やはり体には限界がありまして(笑)。スケジュール管理が下手だということもあったんですけど、今年はもう少し緩やかに行こうと思います。打ち合わせとか、ワークショップの下準備とか、進行管理とかいろいろしていると、どうしても写真を撮る時間が減ってしまうんですよね。別に休みは要らないんですけど、もっと写真を撮る時間を充実させたいです。

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洋服もカメラも見た目から。

とにかく私は、なんでも見た目から入るんです。「このカメラかっこいい!」とか、「このカメラを使ってる人がかっこいい!」とか。服も見た目から入って、気に入るものがあったら色違い全色買いとかしますし。「このお店が良い!」って決めたらそのお店に通い続けるので、大抵は店員さんに選んでもらうんですけど(笑)。

写真を撮る時の服装は、どんな体勢にもなれるように必ずデニム。ほぼ毎日デニムです。夏はそれにTシャツ。でもパーティーとか、人前で喋ったりする時がもう大変です。お店に駆け込んで、「パーティーっぽいやつ!」とか「ヒールに合うやつ!」って、慌ててドレスコードに合う服を探しに行くんですよね(笑)。

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コクーンコート ¥42,120

シャツ ¥20,520

デニム  ¥20,520

私が持っている服はどれもシルエットが綺麗で、ずっと着られるような定番的なアイテムばかりです。カメラも服も流行とかじゃなくて、普遍的なかっこよさがあるものの方が良いですね。以前は流行を追っかけていた時期もあったんですけど、もう一周しました(笑)。やっぱり、良いものを長く着よう、って。

だから毎日着る服も同じような見た目のものが多いんですけど、それが心地いいなって。自分の写真も、誰かにとってのそんな存在でいられたらなと思います。

最後に。

今の自分は写真と人に導かれたもの、と語る6151さん。写真に対する心からの愛情と、風景をたくさんの人と共有する喜び。そして、ひとつひとつの出会いを大切にする謙虚な人柄のすべてがそのまま現れている写真だからこそ、インスタグラムを通じて世界中から多くの共感を得るのは、ごく自然なことだったのかもしれません。